四方山話
 

  9月開催の個展図録の構成デザインを終え、昨日その資料を印刷屋さんに手渡してきた。この図録、表紙から中身・裏表紙に至るまで、全て私自身でまとめてみた。実寸大で試作を繰返す作業のなかで、文字・写真の大きさ・その配置・・・等の違いで、随分それぞれ見た印象が大きく変わる。これは、余白の位置・大小に起因するのだろう。

  「余白」と言えば、作品を作る時にも強く意識しておかなければならない私にとって重要な課題だ。一言「余白」と言っても、その表現方法は幅が広い。相反する二つの要素の対比を表現すれば、その中に余白を感じとることができる。例えば、土の粗い面とプレーンな面を組み合わせて作品を作るとプレーンな面は余白として映る。心地良い余白の表現が、作品の良し悪しを大きく左右させる様な気がする。この度図録のデザインを行って、「余白の妙」を改めて強く感じた。今回の図録、余白をたっぷりと取り、見開き左ページに作品、右ページに墨で書いた作品名を掲載、作品写真もシンプルに配置、良く見かける図録とは一味違うものになる事を意識した。完成を楽しみにしている。

  さて最新作3点、ここ数回焼成した志野の窯から選んでみた。灰釉花入と志野花入は匣鉢に作品と木炭を入れ焼成してみた。其々炭の炭素を吸って窯変し、思わぬ発色を得た。白雪志野花入、白雪志野は私独自の志野として、その完成を目指しているところだ。命名どおり、雪の様な純白な肌合いの志野、これまで数点本当に魅力的な薄ピンクかかった純白の志野が取れたことがある。そんな作品がこの私の窯から生まれたものだから、全滅を覚悟しながら懲りもせず、不安定な焼成を試みてしまう。                 


                                                     (06/21/2011)


Copyright (C) 2003 Soshintougi. All Rights Reserved.