四方山話
 

  工房近隣に東京学芸大学がある。 学内は夜10時頃まで開放されているので、 夕食後毎日40分位妻と構内をウォーキングしている。 構内はとても広く、車が行き交う事も殆ど無いので、 歩くにはとても好都合な場所であると同時に、 欅や桜その他様々な樹木・植物が茂り、 それらは季節の移ろいを敏感に感じさせてくれる。 このところの暖かさで桜のつぼみも開花目前まで膨らみ、 欅や楊なども枝先が芽吹き始めた。 自然界はいつもの様に廻って命の息吹を絶やす事がない。 この力強い循環がいつまでも続く事を祈るばかりだ。

  さて最新作3点は先日焼成した織部の窯から挙げてみた。 長方皿には白化粧土した上に鉄絵を施してみた。 伝統的な織部技法の一つだが、これまで殆ど手掛けてこなかったので、 完成作品は少々新鮮に感じる。今後この技法も駆使し、 新しい展開を考えてみたい。他2点は香器である。 写真では1面の姿だけだが、回転させると別物の造形へと変わる。 「1点の作品が色々な角度から楽しめる」この事を強く意識しながら成形している。 やきものは造形意匠・土の質感・釉の調子これらの要素が上手く調和して魅力的な作品になる。 これらの一つの要素をクリアーするだけでも大変な事だから、 それが3要素全て克服するとなると至難の業といえる。 いつの日か至極の1点生み出してみたい! 今この事がこの仕事を続ける大きな原動力になっている。                


                                                     (03/21/2013


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