四方山話
 

  今年も残すところ2か月。国内は政権も変わり、停滞していた経済も少し動き始めた様に思えるが、原発・社会保障・消費税・国内外の政治経済動向・・等々私達を取り巻く状況は不安要因で渦巻いている。豊かさと厳しさがいびつな形で混在し、社会のモラル低下も加わり、信じられないような事件や唖然とする立ち振る舞いをする傍若無人な人の姿もよく目にする。しかもこれらは、老若男女問わずの事象に愕然とする。便利さを求め、経済の発展とあらゆるものがグローバル化をしていく中で、他を思いやる・気遣う心が希薄になってしまったのだろうか。この先行き着く所まで行って、強者も弱者も皆が嫌悪する社会にならない限りこの状況は変わらないのかも知れない。

  さて、久々の最新作更新。今年は大きな展覧会を休み、目先を追わない環境で、新しい切り口を求め制作に臨んできたが、残念ながらここまでその成果があまり得られていない。結果最新作更新ができない状況が続いてしまった。今回の最新作、先日焼成した窯から3点挙げてみたい。まず、1点目に黄瀬戸蓋物。織部釉との掛け分けによるデザインと偶然が生み出す作品下部の土の質感表現。つまり作為と偶然の融合を試みた。2点目は、織部花器。刳り貫き技法でこの様な大きさと形は初めての作品である。3点目織部茶碗。動的織部の造形を強く意識、施釉も土見せ部分を配し、茶碗を逆さに伏せて焼成、口元に釉溜まりが膨らむ面白い表情が出来て、表情豊かな作品に仕上がった。今後も基本的には、作為と偶然が生む表情との融合を図った作品制作を私の仕事の柱としたい。                


                                                     (11/05/2013)


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